『もしも世界から「I love you」という言葉が消えたなら』、通称もしIは、百瀬七海さん著、全6話の青春恋愛・短編集です。
↑のオンラインショップから「購入予約」ができます。到着日は、発売日当日の5月26日を予定しています。
【目次】
Prologue
第一話「星に願ったロマンス」
第二話「生徒会長の悪戯な誘惑」
第三話「愛してキス、恋してきゅん」
第四話「月夜の下で抱きしめて」
第五話「いちごミルクレボリューション」 ▶今日はこちら紹介します
第六話「たったひとつの恋」
第五話は、まさかの先生×生徒の恋愛です。
安西琴音(あんざいことね)が想いを寄せているのは、担任であり物理の先生、白石智之(しらいしともゆき)。いつもクールで、羽織っている白衣も決まっている白石先生は、女子生徒からの人気も高く、バレンタインデーではたくさんのチョコをもらっちゃうほどです。
昨夜、琴音が一生懸命つくったトリュフチョコ。それを差し出すのですが、白石先生はとある理由を言い、琴音のチョコだけは頑なに受け取らないのでした。
(これがもう一度読み返すと、白石先生の心情もわかっているのでまたちがった感触になるのですが!)
白石先生への想いもあり、今回のお話で琴音はしきりに「オトナ」になりたいと考えたり、ちょっと実際に行動に移してみたりもします。白石先生と付き合っているという噂の中谷亜由美(なかたにあゆみ)先生の存在も気になります。大人の女の余裕を感じさせる中谷先生と、無理してコーヒーを飲んで舌をヤケドしちゃうなど、(本人は子どもっぽいと思っている)琴音との対比も際立ちます。
しかし、白石先生が見ているのは、「今の」あどけなさが残った琴音であって、背伸びもしたいし……な、かわいらしい部分も含めて、といったところなのでしょう。
嫌でも大人になりますしね(笑)
そして案外子どもっぽい(このお話のだれよりも?)白石先生も、これはこれで素敵です。
青春の一時期、大人と子どものあいだに挟まれた時期の、貴重で刺激的な経験。
またしても、大人は覗き見してる感覚で、ドキドキなのです。
そういうのも見どころのひとつなのではないかなと思ったりもしました。